遠藤商事株式会社/代表取締役社長 遠藤靖彦さん
遠藤商事株式会社のはじまりは昭和初期、いまから百年近くも前のこと。山形市の小さな油店として開業したところから、その長い成長の歴史は積み上げられてきました。現在では、事業拠点は山形県内のみならず宮城にまで及び、拠点数は20を超え、原点というべき石油やガスといったエネルギー事業をビジネスの中核としながらもそこにとどまることなく、幾つものグループ会社を抱えながら、住宅設備や車両販売、通信販売、そして野菜工場といったアグリビジネスなどなど、非常に広大なフィールドでビジネスを展開する総合商社として、地域に広く知られる存在となっています。
さて、地域にエネルギーを供給するというライフラインを支える仕事を中心としつつ、時代が求める新しい分野への事業展開に常に果敢にチャレンジしつづける遠藤商事というこの会社は、いったいどんな人材を求めているのか。そして、また若い人たちにどんなことを伝えたいのか。
同社代表取締役社長の遠藤靖彦さんにお話を伺いました。
ひとことで言うと、御社はどんな企業なのでしょう。
遠藤社長:地域のライフラインを支えつつ、地域の皆様が必要とするビジネスを創造し、地域との共存共栄を図る。それがわたしたちの企業を貫くスタンス、と言えるでしょう。
常に新しい挑戦に取り組む御社が求める人材とは、どういう人材なのでしょう。
遠藤社長:成長できる人、です。それはひとまず、失敗を恐れずに挑戦できる人、ということになるでしょう。ただし、挑戦をすれば、若くて経験もないのなら失敗するのは当たりまえのこと。そこで大切になってくるのは、失敗をしたときにきちんと反省し、その先の成長に繋げられるかどうか。失敗の原因を他人のせいにすることなく自分ごととして深く反省できたときに人は成長できるのです。挑戦することは怖いことですが、それでも怯まずチャレンジし、たとえ失敗したとしても次に繋げることができる。そういう人材を求めたいですね。
そしてまた、コミュニケーションのスキルがある人、でしょうね。というのも、いろんな人と話すことで得られるものはすごく大きいですから。自分の成長のためにもコミュニケーション能力はどうしても必要になってきます。そもそも、社会人として仕事していくというとき、じぶん一人でできることには限りがあります。むしろ周りの人も巻き込みながらみんなと一緒になって仕事ができるかどうか、ということの方がずっと大事なことなんですね。周りの人たちに協力してもらったり、逆に協力したり、というときには、自分の望むことをきちんと相手に伝えたり、相手の話をしっかり聞くことができたり、ということが鍵になってくるでしょう。それも、同年代ばかりではなく、世代を超えたいろんな年齢層の人たちと良好な関係を築けるかどうかが重要です。若いみなさんにはできるだけ早いうちからコミュニケーションのスキルを磨いていただきたいと思います。
就職先をどう選んでいいかわからない、という学生へのアドバイスをお願いします。
遠藤社長:仕事というのは、自分の好き嫌いだけではすまない部分というのが多分にあるものです。その意味では、「自分が好きだから」というのは会社を選択する際の基準にはならない、というのがわたしの考えです。大切なことは、取り組んだ仕事によって周りの人たちに認められるかどうか、ということ。周りにいる人たちから認められることによって成長することができますし、いろんな仕事を任せられる人間になっていきます。役職というのもそうやって上がっていきますし、そうして上の立場になったらこんどは部下のこともきちんと面倒を見られるようになるということが社会人として成長する、ということなのです。もちろん、そのように認められるようになるためにはたくさんの試行錯誤が必要でしょうし、多くの時間もかかるはず。でも、そういう時間こそが大切なのです。「この会社がいい」「この会社が悪い」ということを起点に仕事するのではなく、どんな環境のなかであろうといろんな努力をして周囲から認められるような仕事の仕方をしていく、ということを心がけていただきたいと思います。
周りから認められる人間になるためには、ときには嫌いな人とも仲良くなれる努力をしなければなりません。同僚やお客様などいろいろな人との関わりや付き合いをできるだけいい形で進めていけるような努力というものが必要になります。学生時代なら嫌いな人とは付き合わない、ということもできるでしょうが、社会人になればどんな人にも対応できる力がどうしても大事になってくるのです。その意味で、若い人たちには「嫌いな人とも付き合いなさい」と伝えたいですね。さらには「嫌いな場所にも行ってみなさい」とも。自分は嫌だからやらない、という境界線を引かずに、むしろそこから一歩踏み出してみることをやっていただきたい。そういう努力から、世界は広がっていくものだと思います。
Company Data | 名称 | 遠藤商事株式会社 |
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代表者 | 代表取締役社長 遠藤 靖彦 | |
創業 | 昭和3年4月(1928年) | |
本社所在地 | 〒990-8558 山形県山形市穂積85番地 | |
事業内容 | 石油製品・LPガス・OA機器・住宅設備機器・ガス器具 家庭用電化製品・セメント・生コン・消火器の販売 設備工事の請負施工及び設計監理 給水用防錆剤の販売及び保守事業・住宅リフォーム 損害/自賠責保険代理業 ハワイウォーターの販売 中古車販売(ネットオークション) 住宅用太陽光発電システムの販売 |
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Webサイト | https://www.endo.co.jp/ |
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photo & video: Kaho Fuse, Suzuka Sato(strobelight)
text: Minoru Nasu(real local Yamagata)