株式会社 鈴木製作所/酒井志帆さん

家庭用ロックミシンという世界に先駆けた製品の開発によって、新しいマーケットを開拓したのは1965年のこと。それから半世紀以上たった今もなお「世界初」のものづくりに取り組み、新しい価値を提案し、世界に向けて発信し続けているというクリエイティブ・カンパニーがこの山形市にあります。それが株式会社 鈴木製作所。家庭用ロックミシン「ベビーロック」という世界的に有名なブランドを展開するほか、お菓子や野菜を包装するピロー包装機と呼ばれる機械の開発製造販売においても海外展開している開発型企業です。

ユニークな発想力や企画力、そしてそれを実現化する技術開発力。また総出願件数400件超、世界27ケ国における出願件数250件超という膨大な特許権を有する知的財産の豊富さ。そうした力を蓄えてきた同社はこれまで日本発明振興協会「発明大賞」、経済産業省中小企業庁「元気なモノ作り中小企業300社」をはじめ数々の賞や認定を受けてきた優良企業です。

今回は、同社・総務部で働く酒井志帆さんに、仕事や職場環境についてお話を伺います。

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総務部の酒井志帆さん。2019年、山形大学 地域教育文化学部卒業後、株式会社 鈴木製作所入社。


この会社で働くことを選んだ理由を教えてください。

酒井さん:就職活動するなかで、ものづくりの会社を中心に企業説明会に参加してお話を伺っていくうちに、鈴木製作所のことを知りました。家庭用ロックミシンという、それまでどこにもなかった製品を「世界初でつくった」という歴史をもつ会社であることを知り、「そんな会社が山形にあるんだ」という驚きがすごくありました。また、今でもこの山形でものづくりしてそれを世界のお客様に届けているということに、とても興味が湧きました。それで、工場見学などにも参加させていただくと、もちろん職場ですから緊張感があるのは当たり前なのでしょうが、必要以上に張り詰めたようでもなく、どこか親近感もあるように感じられました。そういった会社の雰囲気も、いいな、と思いましたね。

現在はどんなお仕事に携わっているのでしょうか?

酒井さん:所属は総務部で、特に知的財産の分野に関わらせていただいています。知的財産というと皆さんにわかりやすいのは「特許」ということになるかと思います。弊社はかなりの数を出願、取得しておりますし、日本だけでなく海外でも展開しておりますから、そうしたところについての弁理士さんとのやりとりなどの業務が多いですね。製品の技術的な知識とか、特許出願についての知識とか、非常に専門的なものが必要なので私にとってはとても難しいのですが、なんとか勉強しながらやらせてもらっている、という感じです。
わからないことがあれば、開発の担当の方に相談や確認に行くことも多いのですが、部署を超えて相談しやすい環境であることはとてもありがたいですね。部署の垣根を超えて、会社全体でものづくりをしている。そういう会社だと思います。

鈴木社長と。


学生のときと現在のお仕事と繋がっていると感じられる部分はありますか。

酒井さん:学生のときにはゼミの先生から「体調管理もじぶんの仕事だよ」ということを教えていただいたことが、社会人となった今にも生きていると思いますね。
あとは学生のときにもっとやっておけばよかったと思うのは英語です。海外の方と接することも多い会社なので、英語が話せたらもっと仕事の幅広がっただろうなあと思います。

これから就職を目指す学生の方たちにアドバイスをするとしたら、どんなことでしょう。

酒井さん:私はわりと建前で考えてしまいがちなところがあるのですが、でも大事なのは本当のところはどうなのか、っていうのを自分でわかっているかどうかという気がします。本当は自分はなにをしたいのか、どんな働きかたをしたいのか、どんな暮らしをしたいのか、ということをできるだけ素直に見つめてできるだけ鮮明にさせることが大切だと思いますね。

Company Data 名称 株式会社 鈴木製作所
代表者 代表取締役社長 鈴木重幸
所在地 山形県山形市嶋南1-12-7
  会社設立 1953年
  業務内容及び
取扱商品

家庭用ロックミシン baby lock(ベビーロック)
横型ピロー包装機

Webサイト https://suzuki-ss.co.jp/

経営者インタビューはこちら。

photo & video: Kaho Fuse, Suzuka Sato(strobelight)
text: Minoru Nasu(real local Yamagata



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